レヴィ=ストロースの回想・・
「この徒刑囚の船をひどく居心地悪く感じていたアンドレ・ブルトンは、甲板に空いている極めて僅かの部分を縦横に歩き回っていた。毛羽立ったビロードの服を着た彼は、一頭の青い熊のように見えた。彼と私との間に、手紙の遣り取りによって、その後も続いた友情が始まろうとしていた。手紙の遣り取りは、この果てしない旅の間かなり長く続いたが、その中で私達は、審美的に見た美しさというものと絶対的な独創性との関係を論じた」