『死骸』2号を出版して・・・
 「こののちも虚無的であり、淫売屋を教会とし、死にとり憑かれた哲学者であるバタイユは、ブルトンとシュルレアリスムを攻撃し続ける。それによってシュルレアリスムとブルトンは逆に意味付けられる。ブルトンは淫蕩を否定し、愛、それも特定の、ただ一人の女性との愛のみを高く掲げる。人間を永遠の獣性に捉えるバタイユの攻撃に、ブルトンはしばしば偽善者のごとく見えることすらある。ブルトンにとってバタイユとアルトーはおそるべく気になる存在だっただろう。バタイユとアルトーは限度などを越えて過激になり燃え上がることができる思想者だった。」