シュルレアリスムがよく言うすべてのものが一つにまじわる「至高点」(ポワン・シュプレーム)は、「他界にではなく、此処に」あるわけである。フーリエのいわゆる「魂」の<複生的な><超・現世的な>状態こそ、限りなくシュルレアリスムの<睡眠>状態に近いとしていい。<睡眠>は、とくに初期シュルレアリスムにとっては重要で、精神病者の催眠術療法を模して、<睡眠>のうちに、「無意識」を探求する実験が繰り返されたことについては何度も触れた。