上海に行ってきた話 (08年6月)


<<はじめに>>

 この歳になって改めて、ぼくはひどい雑食主義だと思う。パンクロックとメキシコと構造主義とドイツビールとWeb2.0とコーヒーを同じボールの中に入れてかき混ぜ、その上にさらに中国を混ぜようとしている。どう考えても行き着く先は・・・(後略)。

 今まで読んだどんな本でも(それがビジネス書であれ、音楽の本であれ、語学の本であれ)、「まず一つを極める→それから横展開をする」のが基本だと書いてある。その点、ぼくは先に横展開を進め、全てが中途半端に終わってしまう。

 それでも、ぼくは恐らく生涯に渡って、この理に適わないやり方を頑なに守り続けるだろう(30歳まで頑なに童貞を守り続けるように。)それはぼくが先天的に浮気性であるということにも関係すると思うけれど、それはまた別の話。少なくとも、ぼくの解釈では浮気性=たくさんの生を生きるという事であり、それはポジティブな意味しか持ち得ない。

 ・・・きみに永遠の愛を誓わせる全ての恋人を呪うがいい!

 また話がずれてしまった。上海の話をするんやった。


<<結論>>

たった3日(実際は1日半)の滞在だったにもかかわらず、上海はぼくに物凄い衝撃を与えた。ゆっくり考えてみて、それは以下の理由による。

・メキシコを彷彿とさせる混沌(カオスというより、カオスの淵、自己組織化を物凄いスピードで繰り広げる場)
・(恐らく先天的に)商売人根性を備える人々
・小龍包と北京ダック。中華最高。

メキシコの薄暗い市場が発する瘴気と同じもの、イヤその何倍もの濃度が上海にはある。(どっちかっていうと、こっちが本場なんだろか・・)メキシコ人と上海人の大きな(そして根本的な)違いは、メキシコが享楽と狂気を向いて奔る一方、上海は「金」めがけて奔る点。
(恐らく、両方ともシュールな出来事を連れてくるのからこそぼくは面白いと感じるのだけれど、どっちかっていうとメキシコのシュールの方が好きだな。)

ただ、そんな小難しい話を差し置いて、ぼくを根底から揺さぶったのは、料理。ここの料理は本当に洗練されていると感じた。
(今までどんだけしょぼいモン食べてきたん!笑)

さ、書きたいこと書いたので、写真を載せて終わりにしよう。
この景色の、手前と奥のコントラストが、上海にあってメキシコに無いものなのだと思う。
(メキシコなら、奥の景色はテオティワカン?)
こういう景色も、メキシコによくある
(どうも、ぼくは全ての景色をメキシコのフィルターを通してみてしまうらしい。イヤ、ほんまに、一生に一回はメキシコ、行った方がいいですよ。)
同じく、コントラストの一例。今、こんな劇的なコントラストが描けるのは中国ぐらいじゃないだろうか?
(ハーゲンダッツのアイス一玉が50元もしたのには本当にへこんだ。)
ホテルからの眺め。奈良なんかより、全然都会ですね、当たり前やけど。
ランチタイム。
生まれて初めて食べた小龍包。これは本当に美味しかった。ちなみにこれで12元。あのハーゲンダッツは何だったんだろう・・・?
北京ダック解体風景
美味しかった・・・ちなみに、青島ビールを頼んだら

「無い。アサヒしか、無い。」

と、アサヒビールのジャケット着た姉ちゃんに言われた。
おまけ:日本料理 鉄板焼放題専門店。