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ドイツの女の子と日本の女の子

 

ここに書かれるのは基本的に日本的甘やかされ女の子の擁護だということを最初に言っておきます。

 

前回「ドイツ人と日本人」の結論は、

*ドイツ人は外の世界に直接露出している。だから自分を守るために強靭な自己意識を持つ必要がある。

*日本人は様々な外的要因に守られている。だから自分を守るために強靭な自己意識を持つ必要が無い。

 

 これを踏まえながら、聞きかじりで恥ずかしげもなく書く「低テクスト、高テクスト」の話に展開。どこへ行くのやら。

 一般に、日本文化は高テクスト文化、ヨーロッパ文化は低テクスト文化と言われる。この「テクストの高低」は、言語学のレポートの中程で書いた「語用論的意味」の度合い、頻度が多いか少ないか、という違いのことです。おさらいしておくと、ぼくがきみに、

「明日、ガソリン値上がりするみたいやで」

と言った時。きみは(へえ、そう)と思って

「へえ、そう」

と答えるかもしれないし、(えーまじでー)と思って

「じゃあ今日ガソスタ行かんと。今何時?」

と答えるかもしれない。

 

後者の場合、きみはぼくの言葉を

「明日、ガソリン値上がりするみたいやで。(今日中に行っといたほうがええんとちゃう?)」

と<解釈>しているのかもしれない。この、受信者によって為される<解釈>が「語用論的意味」。(「ガソリン」が「値上がり」する、というまさに文字通りの意味は文法的意味。語用論的意味は、発話を受け取る側に立った際、発話内容の文法的意味とは関係なく、受信者に理解される意味内容を指す。)

 上記したような日常生活における「語用論的意味」を駆使したコミュニケーションは世界中どこに行っても為される(はず)。少なくともぼくは「タバコ持ってる?」と誰かに質問して、「持ってるよー」と言ったきり黙り込む人を見たことが無い(「タバコ持ってる?」という質問は、タバコの所持の有無の確認ではなく、「タバコ一本下さい」を暗示している、当然ながら。)

 外国人と話していると、時々この「テクストの落差」を感じることがあるが、これが最も顕著に出現するのが、愛の重力が加わったコミュニケーションの中だろうと考えられる。恋愛コミュニケーション自体が極めて高テクストなものにならざるを得ないから、コミュニケーションの当事者の文化的/歴史的背景が如実に反映されてしまう。

 例えば、特定の関係、特定の状況の中で発される「彼女/彼氏いてんの?」という問い掛けは、通常異性へのアプローチの第一段階、ひとつめの「誘惑」の試みとしてコミュニケーション当事者同士に受け止められるはずだろう。しかし受信者が低テクストに属する場合、この問い掛けは単なる現状認識と受け取られるかもしれない。

 (ちなみにワタクシ、付き合う前に彼女に「旅行に行こう」と誘われ、これはもう明白だろぉと有頂天になっていた時期がありましたが、後日その話をすると「イヤ、アンタギター弾きやし、旅のお供にしたら面白いと思って」とあっさり断罪されました。その時にぼくが妄想したコミュニケーションを図解

 もうひとつ例を出せば、火曜のメロドラマで別れる寸前の女の子が叫びそうな「結婚しようって言ったじゃない!」という台詞も、語用論的意味と文法的意味のズレから生じる。(「結婚しよう」という発話が後に現実と乖離した場合、それは男の子が嘘をついたという事ではなく、あくまで語用論的意味に基づいていたのだ、と弁護したいものであります)

 (なぜ「恋愛のコミュニケーション」が高テクストになるのか、については割愛。『エロスの世界像』を読んで下さい)

 

 ぼくがここ数年間の経験の中で得たひとつの結論は、「ドイツ人は低テクスト文化に属するため、元々恋愛関係というのが高テクストなコミュニケーションにならざるを得ないにもかかわらず、低テクストを基盤として展開される」という事。(この結論の中に、日本的エロティシズムが日本的であることに留まる所以があるが、これはまた今度) 

 よくわからん論理展開をむりやりまとめると、

 日本人の女の子は様々な外的要因に守られている。だから自分を守るために強靭な自己意識を持つ必要が無い。その特性により、日本人の女の子は恋愛コミュニケーションにおいて高テクストなコミュニケーションを(暴走気味にも)展開することができる。

 ということになります。うーんかなりいろんなものを切断してしまった。次の宿題は、

 @日本人の女の子は売り手市場であるのに対し、日本人の男の子は買い手市場。なんで?
 A恋愛=貴族的なもの、というオクタビオ・パスの方程式、恋愛=宗教的感情、というヘミングウェイの方程式に従えば、欧州の貴族的なところ、宗教的なところをもう少し詰める必要がある。そもそも、それはエロティシズムなのか?恋愛なのか?という疑問はあるが。
 Bエロティシズムと恋愛が密接に絡み合った概念であるということ、日本人のそれとドイツ人のそれは構造的に異なるということの説明。日本人の恋愛はむしろ非対称的、という点にカギがありそう。
 C隣り合った国であるにかかわらず、フランス人の女の子はなぜこんなにドイツ人の女の子より艶があるのか?
 D「優しい深い感情」について

以上。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メモ1

(聞き流す、という現象も、高テクスト文化ならでは。)

日本人は高テクスト。⇒恋愛のコミュニケーションは比較的高テクストなコミュニケーションにならざるをえない

ドイツ人は比較的低テクストなコミュニケーションに慣れている⇒日本人との恋愛コミュニケーションの場に入る

高テクスト/低テクストの絵をひとつ作る。

メモ2

ドイツ人は低テクスト⇒言葉に貫かれている。

高テクストの中には、言わなくてもよいこと・言わなければよかったことが含まれる。

誘惑の概念の違い。

開くことと、閉じること。